Napa Valley
憧れのワイン生産地のひとつであるナパバレーは、まさにワールドクラスの逸品を算出しています。ボルドーの1/8以下の面積（48km×8km）の谷であるナパのテロワールは、プレミアムなカベルネ・ソーヴィニヨンをはじめとするボルドー品種の生産にとても適しています。バレーの西側は、太平洋からの冷たい海風を遮るマヤカマス山脈、東側はヴァカ山地の火山性土壌で形成されています。この谷は、日中は暑く、夜は涼しく穏かで栽培には最適な地域を形成しており、大胆で凝縮感のある、エレガントなワインを生み出しています。ワイン造りは1860年代から行われており、現在最も有名なワイナリーのいくつかがこの地を本拠地としています。この小さな地域には16のアメリカン・ヴィティカルチュラル・エリア（AVA）があり、また非常に多様なミクロクリマ（微気候）が存在します。
Oak Knoll District of Napa Valley AVA
ナパ・ヴァレー最南端のロス・カーネロスと有名なヨントヴィルAVA、北側のスタッグス・リープ・ディストリクトAVAの間に位置するオークノール・ディストリクトAVAは、ナパ・ヴァレーの谷底にあります。この地域は気温が高くなることがありますが、南にあるサンパブロ湾からは涼しい海風が吹き込み、気温が上がりすぎるのを防いでいます。ほとんどが沖積土で、砂利や石が混じった火山性の異なるタイプの土壌が複雑に組み合わさっています。このユニークなテロワールのおかげで、この地域のカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどのボルドー品種は、他のナパバレーAVAと比較して、力強さよりも上品さを持っています。
St. Helena AVA
ナパバレーを代表する産地のひとつであるセントヘレナAVAは、ナパのワイン造りの歴史の中で重要な役割を果たしてきました。セント・ヘレナAVAは、ナパの最北端に位置し、渓谷の山が狭く、砂時計のような地形をしています。この地理的条件と、冷たい海からの距離により、非常に温暖な気候となっており、有名なカベルネ・ソーヴィニヨンをはじめ、カベルネ・フランやメルローなど、力強く重みのあるボルドー品種の栽培に適しています。実際、セントヘレナの平均気温はナパバレーの中で最も高いのです。